大学

博物館実習

平成21年度 博物館実習記録

実習生が、実習後に感想を寄せてくれました。どのような実習が行われたのかご理解いただけると思います。
今後実習を希望する方は、実習施設選択の参考にしてください。
(感想と写真は一致しません)

TN大学 Y.A.

10日間の実習はあっという間に過ぎてしまいましたが、新しい発見がたくさんあって大変充実した毎日を送ることが出来ました。資料整理実習では増え続ける膨大な資料とそれらのデータを管理することの大切さを知りました。研究分野は違いましたが、資料整理の作業は地道で楽ではないと思いました。それでも私はその作業が資料を展示する過程の1つと考えたら、楽しいと思いました。大学では扱わない資料が多く、バックヤードツアーのときはずっと興奮していました。知的好奇心が刺激され大学で現在取り組んでいる卒論研究に対する意欲がわきました。
博物館を見せる側の仕事をして、来館者として見てきた資料は全体のほんの一部であることがわかりました。博物館の職員の方々の会話から博物館に対する考え方や展示の見せ方のノウハウなどがわかりました。それから研究と博物館の業務を平行して行うことの大変さを知りました。職員の方々にとって私たちの実習に時間を割くことは、大変な負担だったと思います。企画展示をやらせていただいたことは大変貴重な経験だったと思います。何度も案を考え直したり、展示の準備が夜遅くまでかかってしまったり、そのたびに学芸員の方に助けていただきました。博物館の全ての職員の方と、同じ目標を持って企画展示を作り上げた実習生のみなさんに感謝いたします。

常設展示の解説を聞く(1日目)

企画展示の構想(2日目)

TK大学 W.A.

私は文系の学生なので、知識不足から、無事に実習ができるかとても不安でした。しかし、博物館の職員の方々は、とても優しく、熱心にご指導くださり、また他の実習生に助けてもらい、充実した実習を終えることができました。
実習で学んだこと、良かったことはたくさんありますが、中でも、普段は入ることができない収蔵庫に入り、貴重な資料を見せていただいたことは忘れられません。展翅されている昆虫の標本を移し替える時など、本物に触れるという緊張感で手が震えました。1つの展示を作るために、何年も前から計画して、膨大な資料を集め、整理、研究し、解説パネルの文字一字一句、拘っておられることなど、実習前は、全く考えていませんでした。そして、資料整理実習で、岩石から微化石を取り出す作業を体験させていただく中で、こういった地道な作業の積み重ねの上に展示があることを知りました。私たちが企画展示実習で作成した小さなスペースの展示を作るためにも、大変時間がかかり、博物館内の常設展示や企画展示を作り上げるためには、一体、どれくらいかかるのだろうかと思いました。
企画展示実習では、展示の大変さや難しさを感じましたが、来館者の方からどのような反応があるのかが楽しみでした。これまで何気なく読んでいた展示パネルも、専門的内容がわかりやすく表されており、自分で作ってみて初めてその難しさがわかりました。展示完成後は、みんなで考えたものが形になったという達成感がありました。
また、実習では、展示や研究だけでなく、教育普及などのさまざまな事業が行われていることについても知ることができました。
この実習の経験を活かして行きたいと思います。本当にありがとうございました。

昆虫の資料整理(3日目)

微化石を取り出す作業(3日目)

G大学 Y.K.

十日間という短い期間でしたが、学芸員の「大変さ」を体験することができましたし、その中で博物館の仕事に携わる「楽しさ」も実感することができました。
「大変さ」については二つあります。まず、一つめは、私は文系の大学ですので様々な資料整理実習が難しかったです。魚を骨だけにすること、昆虫の展足をすること、植物や貝の標本を整理することなど、生まれて初めてすることが多く、緊張感をもって臨むことができました。また、担当の学芸員の方々はとても丁寧に指導してくださったので、それぞれの作業を最後まで集中して取り組むことができました。二つめは、この実習の目玉でもある企画展示実習です。これはグループになって行いました。私たちはたった三枚のギアエッジ板の展示を創るだけだったのですが、この展示を創るのにとても時間がかかりました。自分たちだけで構想を練る、展示物を創る、パネルの文章やレイアウトを考えるなど、一人ひとりが意見を出し合って一つのものを創り上げるということは本当に大変でした。また、展示に必要なもの(私たちの場合、昆虫を採りにいきました)を自分たちの力で集めるということも大変でした。しかし、博物館で実際に行われているのは一つの空間を創り上げる「企画展」です。いくつもの展示物を創ったり、何枚ものパネルを用意したり、その空間を一貫した流れでまとめなければなりません。また、展示に必要なものがあれば、実際に現地に足を運んで資料を集めなければなりません。講義で学びましたが、一つの企画展をオープンさせるまでに準備段階から三年はかかります。私が経験した「大変さ」は比にもならないと改めて実感することができました。
「楽しさ」については二つあります。一つめは、教育普及事業として、「サイエンス・サタデー」の補助を行ったことです。子どもたちが学校とは違う場所で自然史について楽しく学べる場を博物館が提供することは、とても有意義なことだと感じます。実際に参加してみて、集中してものづくりに励んでいる姿、完成したものをキラキラした目で眺める姿などが見られました。そのような子どもたちと触れ合うことができてとても楽しかったですし、社会教育施設としての博物館という一面が見られて良い勉強になりました。二つめは、企画展示実習です。先ほど「大変さ」ということで挙げましたが、大変さの中でも「楽しさ」をたくさん感じることができました。みんなで協力する楽しさ、ものを完成させる楽しさ、そして展示物を来館者の方に説明する楽しさなど、たくさんの「楽しさ」を味わうことができました。
博物館や学芸員に関しては、大学での講義で学んできました。しかし、実際に経験してみて、博物館の役割や機能、学芸員の仕事の様子など、新たに勉強になることがたくさんありました。博物館の方々にはご丁寧に指導していただき、心から感謝しています。本当にありがとうございました。この実習を通して学びましたことを今後の糧としていきたいと思っています。

イエンス・サタデーの補助(4日目)

ほ乳類の資料整理(4日目)

I大学 T.F.

10日間という短い間でしたが、職員の皆様には大変お世話になりました。大学の講義などでは学ぶことのできない、博物館の裏側をたくさん学ぶことができました。資料整理実習では実際に資料に触れさせていただき、実際に学芸員の人たちがしているのと同じ作業を経験することができました。他にも、教育普及事業として行われている、サイエンスサタデーの受付や司会などのお手伝いをさせていただき、たくさんの子どもたちと触れ合うこともできましたし、自分が予想していたのよりも参加者の方が多くてビックリしました。
色々経験させていただきましたが、実習で一番印象に残っているのは、企画展示実習です。他の博物館では経験できないだろうというのもありますが、小さな企画展でしたが五人のグループで一つの企画展を作り上げるという難しさを学ぶことができました。最初のほうはディスカッションをしてもなかなか意見が出ず、テーマや展示内容を決めるのにも時間がかかってしまいましたが、最後の方になると意見もどんどん出てくるようになりスムーズに進められるようになりました。しかし、前日には準備が間に合わず遅い時間まで作業をしてしまい、学芸員の方には迷惑をかけてしまいましたが、展示の時には間に合わせることができ企画展をすることの難しさや達成感を実感することができました。
10日間の実習において、学芸員の皆さんをはじめ博物館の職員の皆さんに迷惑をおかけしたと思いますが、とても楽しく実習を終えることができましたし、良い経験と思い出になりました。この博物館で実習をすることができてとても良かったです。ありがとうございました。

古生物の資料整理(6日目)

魚類の資料整理(6日目)

企画展示実習発表会(10日目)

来館者への解説(10日目)

N大学 Y.N.

私は今回、2週間の実習を受け入れていただきました。他の実習生の方々とは違う期間であったために実習内容としても通常とは違っていたようですが、1日たりとも忘れることの出来ない、とても濃くて充実した、楽しい2週間でした。
当初は、博物館といえば、ほとんど館内での実習となるだろうと思っていましたが、予想に反して外へ出ることも多くて驚きました。そんな外での実習では、地域や他の施設とのつながりがとても重要であるということを実感させられました。
期間が期間であったために企画展示制作は出来ませんでしたが、実際の企画展の撤収・準備のお手伝いをさせていただきました。その際には、お客様目線での展示物の配置の工夫や、ひたすらパネルやポスターの切り取り作業を通しての工作技術など、学芸業務には豊富な知識だけではなく、美術的な技術やセンスも必要だと思いました。そして、企画展一つが長い時間と労力を掛けてここまで持ってこられているという事実を知った上で、更に準備に携わったことにより、企画展に対する見方が変わりました。
また、毎日違うメニューでの実習は、それだけ学芸員という仕事や役割の多方面さを物語っているものだと思います。あらためて振り返ると、私自身が思っていたよりもはるかに、2週間の間に博物館の現場というものを見て、体験して、知ることができました。
今、こちらで得たことは、将来に存分に役立てていきたいと思っています。お忙しいところを実習生として受け入れてくださった博物館の職員の皆様にはとても感謝しています。本当にありがとうございました。

N大学 S.Y.

新しい企画展の直前という忙しい時期に、二週間もの間実習を受け入れていただけたことに、とても感謝しています。
実習前、私は学芸員の仕事は研究のための野外調査や一般の人を対象とした野外教室以外は、基本的に博物館内で行われるものだと思っていました。しかし、実際には外部機関と協力して行う仕事がかなり多く、今回はそのひとつとして県職員の方とニホンザルの生息状況や農地の野生動物対策がどの程度行われているかといった調査を行いました。
また、企画展準備期間中ということもあり、その手伝いをほんの少しですがやらせていただくことができました。私は企画展の予告展示用のパネルひとつを原稿から作成したのですが、限られた大きさのパネルに最低限の文字数で必要な内容を書くというのがいかに難しいかを痛感しました。もともと博物館の展示デザインに興味があったため、実際の企画展準備を手伝わせていただけたのは、とても良い経験となりました。この他にも、動植物の標本整理やバックヤードの見学など、今までほとんどやったことのないことをたくさん経験させていただくことができ、本当に内容の濃い実習でした。学芸員の仕事を実際に体験させていただいたことで、学芸員という職業をより具体的に知ることができたと共に、自分の将来を真剣に考えるきっかけともなりました。
最後になりましたが、実習中館長様、職員の皆様には本当にお世話になりました。今後もこの実習で得たことを大切にしていきたいと思います。ありがとうございました。